ひとりで進め
先日「タゴール・ソングス」という映画の上映会に行ってきた。インドの詩人タゴールが作詞作曲した音楽を追うドキュメンタリー映画。一昨年公開時に観てから、もう一度観たいなとずっと思っていた。
映画の冒頭、インドの風景をバックに朗々と力強い歌が流れ、やがてタイトルが映し出される。これだけでもう、ググッと掴まれる。素晴らしい。(その素晴らしさを説明する語彙を、私は待ち合わせていないのだ。)そして会場が明るくなっても、ずっと掴まれたまま。この冒頭で流れる歌がタゴールの作品「ひとりで進め」だ。最初にこの映画を観た後、本屋に直行、この詩が入っているタゴールの詩集を買った。
さて、映画の後にはこの映画の監督・佐々木美佳さんと作家の安達茉莉子さんのトークショー。
このトークショーにも掴まれっぱなしだったのだが、中でも安達さんが「ひとりで進め」にアンサーソングを書かれたという話が心に残った。
(とても素敵なアンサーソングなのですが、勝手に紹介するのはやめておきます)
タゴールの「ひとりで進め」が、ぐっと下腹に力を入れ踏み出す勇気をくれるとしたら、安達さんのアンサーソングはそっと背中を押してくれるような、温かい希望をくれる言葉。
そうした言葉に出逢えた日は、どこまでも軽やかに歩いていけるような気がする。