かりんに苦戦

昨年末。うちの前の道端に、ぽつんとかりんが落ちていた。なんとなく、甘いいい香りする。

近くにかりんの木があるわけでもなし、なんでこんなところにかりんが?と思っているうちに、数日過ぎた。

 

さて、そんな折スーパーでかりんを見つけた。6個入りで300円。結構安いような気がする。そういえば、かりんって買ったことないなあと思って、買ってみた。

その後の苦労も知らず・・・。

 

買ってから2日ほど、そのままキッチンに放っておいた。キッチンに甘い香りが漂うのが、楽しかったのだ。それと買ったものの、ちょっと面倒だったのもある。

でも、ずっとそのままってわけにもいかない。一緒についていた説明書には、かりんのはちみつ漬けの作り方が書かれていた。

早速、瓶を消毒し、かりんを切ろうとしたが、とっても固い。そして、なんだか手がべとべとする。半分に切るだけで一苦労だ。瓶に詰め、はちみつを注ぐ。できるまで半月くらいかかる。

 

まだかりんは余っている。ネットで調べると、かりんは生では食べられないとある。

あんなに甘いいい匂いがするのに・・・でも、あんなに固いなら食べられないだろうなあ・・・。

調べた結果、シロップとジャムを作ることに決定。というか、そのくらいしかレシピがなかったのだ。

 

まずはシロップ。薄く切り、皮を剥き、種と皮、実を煮出す。実に薬効成分があるのだそう。煮ていると、キッチン中に甘い香りが漂う。ある程度煮たら、皮と種、実を取り出し、キビ砂糖を入れて煮詰めていく。きれいなルビー色のシロップができた。

 

取り出した実は、別の鍋で煮詰めてジャムに。キビ砂糖と水を入れ、煮る。またキッチン中に甘い香りが漂う・・・のはいいのだが、実が固くてなかなか柔らかくならない。

年末、おせち料理の支度をしたい時期に、鍋とコンロがふさがってしまった。

こんな時期にやるんじゃなかったと少々後悔。本当はこういうのは、ストーブの上でのんびり煮るといいんだろうなあ。香りもいいし。でも、残念ながら、我が家にストーブはない。

 

それでもそのうち、実が柔らかくなってきた。ぐずぐずに煮崩れるまで火にかけたいところだが、いい加減にコンロを開けたい。最後は力業、マッシャーでつぶして、煮詰める。ようやくジャムも完成。

 

そうしてできたジャムを試食したが、苦みが残る。あんなに時間がかかったのになあ。そのまま食べるといまいちなので、紅茶に入れてみた。ほのかな酸味と甘い香りが紅茶に合う。

シロップはお湯で割ったり、紅茶やヨーグルトに入れたり。はちみつ漬けはもう少しかかる。こちらも楽しみだ。

 

またかりんが手に入ったら、どうしよう。もう、ジャムはいいかなあ。少なくとも、年末にはやめておこう。

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紅茶にかりんのジャムを添えて