陽極まって

6/21は夏至だった。 梅雨真っ最中なのであまり実感はないのだけど、昼が一番長い日。 夏至の数日前、紅茶専門店でお茶をいただきながら「もうすぐ夏至ですね」などと店主さんと話していた。 その時「夏至には何を食べるのか」という話題になった。そういえば…

ゆるゆるとアウトドア

寄席で何度か三題噺を聞いたことがある。 お客さんから3つのお題(キーワード)をもらって、即興で噺を作って語るというもの。 見事にお題が繋がる時もあれば、ちょっと苦しいかもって時もあるが、落語家さんって凄いなーと思う。 さて。 厚めのレジャーシー…

聞こえない音を聴く

週に一度、ヨガに通っている。ヨガを習うならインドで学んだ先生に教わりたいなと思っていたら、近くにいい教室が見つかった。 少人数での穏やかな空間。無理せず、丁寧にひとつずつアーサナ(ポーズ)をやっていくところが良い。 少し座学、呼吸法の練習な…

シナモンロールとコーヒー持って

昨年末「トーベ」という映画を観た。 ムーミンの作者、トーベ・ヤンソンを描いた映画。 ラスト近く、トーベの部屋を訪れた人が「お土産」とさりげなく紙袋を渡す。中は素朴で美味しそうなシナモンロール。トーベは喜び、コーヒーを淹れる。きっと、シナモン…

するすると言葉が

大通りから薄暗い脇道に入って、先を急ぐ。 ほどなく、仄かな灯りを認めて息をつく。 温かい灯りに招かれ、引き戸に手を掛けた。 ある紅茶専門店で行われている「夜喫茶」に行ってきた。閉店後の店内で紅茶をいただきながら、詩や絵本を楽しむというもの。 …

例えて言うなら毛布のような

月に一度、オンラインの読書会に参加している。 その月の担当者が本を決め、その本の感想などをみんなで話す。思いがけない本との出会いがあったり、他の人の話を聞いて新たな発見があったり。楽しみな時間だ。 その第一回目で紹介いただいたのが、安達茉莉…

ひとりで進め

先日「タゴール・ソングス」という映画の上映会に行ってきた。インドの詩人タゴールが作詞作曲した音楽を追うドキュメンタリー映画。一昨年公開時に観てから、もう一度観たいなとずっと思っていた。 映画の冒頭、インドの風景をバックに朗々と力強い歌が流れ…

言葉とルーティン

※ やや重めの内容かもしれません。苦手な方はご注意ください。 先日、何気なくTwitterを見て衝撃を受けた。 「戦争が始まりました。国際社会にサポートを願います。」 在日ウクライナ大使館のツイート。意味が分からなかった。いや、言葉の意味は分かるけれ…

つたないけれども、少しずつ

数か月前、面白いものを買った。 「日めくりヨガカレンダー」という、毎日ひとつヨガのポーズが載っているもの。 なんとなく買ったのだけど、なかなか良い。 朝や夜、気づいた時にめくって、今日のポーズを確認。 できたらそのポーズをやってみる。面倒だな……

友達ではないけれど

かかりつけの医師。ヨガの先生。通っている整体の先生。習い事の教室で一緒の人。よく行くカフェの店主。 友達や同僚ではなくても、定期的に会う人っている。その場を離れた付き合いはなくても、なんとなく好感を持っていたり、話すと楽しかったり。そういう…

これもまた良し

2か月ほど前から、毎朝ウォーキングをしている。20分~30分くらい、朝陽を浴びつつ、少し速足で歩く。「今日はちょっと面倒だな」という日も、陽が登ってくるのを見ると「やっぱり行こう」と思い直す。最初は「続くかな?」と思っていたが、習慣化できたよう…

かりんに苦戦

昨年末。うちの前の道端に、ぽつんとかりんが落ちていた。なんとなく、甘いいい香りする。 近くにかりんの木があるわけでもなし、なんでこんなところにかりんが?と思っているうちに、数日過ぎた。 さて、そんな折スーパーでかりんを見つけた。6個入りで300…

あけましておめでとうございます

2021年元日。Stayhomeの静かなお正月を迎えた。 朝いつもの通り、ウォーキングに出かける。このひと月半ほどの習慣。 年が改まった特別な日ではあるけれど、昨日から明日へと続く1日でもある。 少し速足で歩いていると、他にもウォーキングしている人、ジョ…

めいさんのこと

今年も、おせち料理の支度が終わった。あとは盛り付けるだけ。大掃除はまあそれなり・・・だけど、大晦日にのんびりしつつ、すっきりと新年を迎えられるのは、いいものだ。 毎年おせちの支度をしていると、いつもめいさんのことを思い出す。 めいさんは、近…

おすそ分け

先日、ヨガの先生に柚子をたくさんいただいた。 ご自宅に柚子の木があり、今年は大量に採れたのだそう。 あまりにたくさん採れたので、ご自宅の前に「ご自由にお持ちください」と置いておいたら、あっという間にはけたのだとか。 たくさんの柚子。どうしよう…

クリスマスを待つ

クリスマスに特別な予定を入れるわけでもないが、この時期に街中がツリーやイルミネーションでキラキラしているのは悪くない。 12月に入り、我が家もごくささやかなクリスマスコーナーを作った。 リビングの壁に、絵本とトムテという人形を飾ったもの。 基…

言葉を編む

「博士と狂人」そして「マルモイ ことばあつめ」両方、今年観た映画だ。 前者の舞台は19世紀のイギリス、後者は日本占領下の韓国と、時代も場所も異なるものの、いずれも辞書作り、それに取り組む人々に纏わる物語だ。 これらの映画には、共通して「文字が読…

葉っぱが欲しいのです

今住んでいる街は、近郊農業が盛んらしい。地元野菜を取り扱う八百屋もあるし、週末には農家直販の小さな野菜市が開かれる。 普段はスーパーでも買い物するが、こうした八百屋や野菜市に行くのは楽しい。 鮮度がいいし、時にはかなりお得なものもある。もっ…

思いがけない休日に映画を観る

先日、急に仕事が休みになった。理由は、なんと職場に爆破予告が届いたからだ。 のんびりした職場でこんなことがあるとは驚いたが、思いがけず休みになったので、映画やカフェに行ってきた。幸い予告時間を過ぎても何もなく、職場は無事。 まあみんな「愉快…

インディアン・ムービー・ウィーク ~ ウイルス

ただいま「インディアン・ムービー・ウィーク」という、インド映画をまとめて上映するイベントが行われている。これは毎年あるイベントで、今年も10本のインド映画がやってきた。先日観た「ウイルス」もその中の一本だ。 インド南部、ケララ州のカリカット。…

バトンを育てる

久しぶりに友人と会った。 ゆっくりお茶をし、ぶらぶらと買い物をした。何気ないようでいて、贅沢ないい時間だった。 友人と話すうち、少々嬉しい驚きがあった。 自粛期間中この友人に、SNSであるバトンを受け取ってもらった。 それがいろいろ考えたり、気づ…

シンプルな混ぜご飯

季節を感じる場面はいろいろだけど、スーパーの店頭もそのひとつ。 この時期、暑い中買い物に行き、店に着いて一息つく。 そんな時、カラフルな夏野菜たちが元気をくれるような気がする。 大葉やバジル、ししとうの緑、トマトの赤、茄子の紫、とうもろこしの…

あっちゃーあっちゃー

「本日の栄町市場と、旅する小書店」(宮里綾羽 著) この2か月ほど、少しずつ読み進めている本だ。2か月もかかっているのは読みづらいからではない。一気に読み終えるのがもったいないような気がして、のんびりのんびり読んでいるのだ。 こちらは、那覇の栄…

瞳をひらいて

ここしばらく眼科へ通っている。左眼が炎症を起こしているためだ。10年ほど前に初めて炎症を起こし、その後時折再発している。今回は症状がひどく、通院が長引いている。 治療のために目薬が3種類も処方されたのだが、そのうちのひとつには瞳孔を開くという…

〇〇しごとに憧れる

恥ずかしながら、ずぼらな性質だ。 この春からしばらくの間、断捨離のいいチャンスだなと思いつつも、自粛という名目でぐーたら過ごすことが多かった。ぐーたら万歳。 だからこそ、憧れるのが「丁寧な暮らし」。 部屋をすっきり整える、ガーデニングを楽しむ…

いつもの夏とは違っても

長い梅雨が明け、猛暑がやってきた。 その前は外出を自粛していたのもあり、いまひとつ季節感がないというか、宙ぶらりんな時間を過ごしていたような気がする。 しかし、この暑さで一気に季節感を取り戻せた。 夏といっても、今年は特に旅行などの予定もない…

森の人に会いに行く

先日、ネットで興味深いニュースを見た。 休園中の動物園で、動物たちが退屈しているというもの。特にオランウータンやチンパンジーなど、類人猿では影響が大きいとか。 それを見て、再読しようとある本を引っ張り出してきた。黒鳥英俊著「オランウータンの…

ロマンチックな仕事

ぶらっと、本屋に出かけた。 個人的に、本屋は自分を確認するバロメーターのひとつ。 一回りして、まったく興味を惹く本に会わなかったら、よっぽど疲れている証拠。 さっさと帰って、温かいものを飲んで、布団に包まった方がいい。 この時は、かなりいい出…

バトンをつなぐ

先日、SNSで友人から「バトンを受け取ってくれない?」と聞かれた。 聞かれたのは、「コロナ終息を祈るおむすびバトン」。 「コロナ終息とおむすび?」と意外な組み合わせに少々驚いたが、思うように人に会えない状況で、バトンをつなぐのって大事かもと思い…